富山県高岡市へ行ったあと、北陸新幹線に乗って石川県金沢市へ行きました。
金沢市の中心部には「香林坊東急スクエア」という商業ビルがあるのですが、最近出た報道によると、この商業ビルは業績が悪化しており、それを理由に今の所有者である東急はビルの所有権を別の会社に譲渡するとのことです。
商業関連で厳しいのは金沢駅前の広大な更地やクロスゲート金沢の商業フロアだけではなかったんですね。
北陸新幹線金沢延伸開業の時は「金沢のひとり勝ち」なんてマスコミに言われ、そして今年は北陸新幹線が敦賀まで延伸開業しているというのに、おいおい大丈夫かw という感じです。
というわけで、新潟市の街づくりの参考にもなると思ったので、その商業ビルがどれくらい厳しい状況なのか見に行くことにしました。
行った日は2024年9月7日(土曜日)で、時間は14時ごろです。
金沢駅に到着しました。
東京方面のホームに目玉だらけの妖怪ラッピング車両が止まっていたので、せっかくなので見送ってから改札を出ます。
金沢駅の構内は、まぁ、土曜日の14時ごろということもあり、人がたくさんいました。
駅前もたくさん人がいました。
金沢駅からバスに乗って今回の目的地である香林坊東急スクエアに行きました。
香林坊東急スクエアは金沢市の繁華街である香林坊にある商業ビルで、ファッション店や雑貨店、飲食店、書店、食料品店など様々なお店が出店しています。
新潟市でいうラブラ万代かビルボードプレイスによく似た感じです。
元々は「KOHRINBO109」という10代・20代向けのお店が集まるファッションビルでしたが、2016年4月に幅広い年代を取り込むことを目的に今のビルにリニューアルしています。
フロアガイドです。
いくつか空きテナントがあります。
店内の状況を見てみましょう。
まずは1階。
スターバックスは賑わってましたがそれ以外はガラガラでした。
次に2階。全体的にガラガラでした。
3階。ここも全体的にガラガラでした。
なお、3階にはユニクロがあったのですが今年の3月に閉店しており、今は空きテナント状態です。
3階と4階の吹き抜け部分。ガラガラでした。
これ以外にもGFと地下1階もありますが、その2フロアはそこそこ人がいました。
しかし、1階以上のフロアはどこもガラガラで、報道の通り、厳しそうな感じがしました。
行った日は土曜日の14時〜15時ごろで、外にはたくさん人が歩いているのにもかかわらずです。
ガラガラの商業ビルといえば、もう1件気になるところがあったのでそこへ行くことにしました。
「片町きらら」です。
東急スクエアから数分歩いたところにあります。
元々はラブロ片町という名前の商業ビルでしたが、2014年3月に閉店し、その後は建て替えて2015年9月18日にこの商業ビルが開業しました。
ファッション店、雑貨店、ドラッグストア、飲食店などがあり、ビル内の雰囲気は新潟市でいうラブラ2に似たような感じです。
この商業ビルは開業時の2015年に行ったことがあるのですが、できたばかりの新しい商業ビルなのに中はガラガラだったという印象がありました。
それから9年ほどが経過し、今はどんな状況なのかを確認したくて行ってみたのです。
フロアガイドです。
空きテナントはないようです。
店内を見てみましょう。
1階。ガラガラでした。
2階。ガラガラでした。
3階の写真は撮らなかったんですが、3階もガラガラでした。
ちなみに3階にはかつてLoftが出店していたのですが、2021年7月2日に閉店し、今は別のお店が出店しています。
行った日は土曜日の14時〜15時ごろで、外にはたくさん人が歩いており、空きテナントもないのに、店内はガラガラでした。
出店しているお店については魅力のあるものが多いと思うんですけどねぇ・・・。
金沢市の中心部にはこれら以外にも怪しい商業ビルがいくつかあるようなんですが、今回はもう時間がなかったので帰ることにしました。
近いうちにもっと多く時間が取れそうな日があるので、その時にじっくり見て回ろうと思っています。
ところで金沢市でも高岡市と同じように近隣都市で郊外型大規模商業施設が次々に出店、あるいは今後出店予定になっています。
2008年10月にかほく市に「イオンモールかほく」がオープン、
2015年8月には野々市市に「コストコ野々市倉庫店」がオープン、
2017年には小松市に「イオンモール新小松」がオープン、
2021年には白山市に「イオンモール白山」がオープンしています。
そして2028年には加賀市の加賀温泉駅前にアウトレットモールを含む複合型大規模商業施設が建設予定となっています。
高岡市とその周辺自治体と同じような状況になっています。
今回行ってみた香林坊東急スクエアと片町きらら周辺は多くの人が歩いているのに、店内がガラガラな理由は、中心部を歩いている人の多くが県外観光客で、地元客が少なく、地元客向けのお店が多いこれらの商業ビルはそのニーズに合わない状態になっているからではないかな?と思っています。
そして地元客はどこに行っているのかというと、地元客の多くは自家用車を使って上記に挙げたイオンモールやコストコ、富山県にあるアウトレットなどへ行っている可能性が高いです。
それにしても石川県にはイオンモールが3つもあるんですね。これは石川県の人口の2倍ある新潟県のイオンモールの数を上回っています。
それだったらもう中心部の商業ビルはガラガラになるのは当たり前だなぁ〜と思います。
イオンモールがすでに3つもあるのに、そこからさらにアウトレットまで作ろうとしているわけですから、それが実現してしまえば金沢市の中心部はさらに衰退していくに違いありません。
こうはならないためにも、新潟県ではこれ以上郊外に大規模商業施設を作らないで、中心市街地だけで街づくりをしっかりやっていくべきです。