
2023年3月1日に神奈川県第二の都市であり政令指定都市である川崎市では「川崎BRT」が運行開始しました。
これは平日朝夕のラッシュ時間帯限定で連節バスを使用し、川崎駅前からJFEスチールや東亜石油などが集積する工業地帯(川崎臨海部)へと結ぶ路線として運行しています。
この路線が通る川崎臨海部は京浜工業地帯の中でも鉄道路線が通っていない地域で、それゆえに交通手段がバスしかないためバスの利用者がとても多く混雑しています。
それを解決するために川崎市と川崎鶴見臨港バスが共同で事業を行っているとのことです。
2023年4月10日(月)に実際にこれに乗車してみました。
<概要・特徴>

・運行は川崎鶴見臨港バスが担当する。
・車両は連節バス6台(日野自動車といすゞ自動車の共同開発)。
・乗車は前扉、降車は中扉と後扉(川崎駅前のみ後扉でも乗車可能 ただしICカードのみ)。
・運賃は前払いで、どの区間でも大人220円。
・精算方法は現金のほか、SuicaやPASMOなども使える。
・連節バス使用便がBRTとして運行し、平日朝の通勤ラッシュ時間帯と帰宅ラッシュ時間帯のみ運行。
・それ以外の時間帯は一般バスを使用した各停便として運行している。
・速達性向上のため、連節バス使用便は快速運転を行う。
・バス専用レーンはないが、定時性向上のためバス優先レーンやPTPSが導入されている。
<路線地図>

・連節バス使用便は「特快」と「快速」の2種別ある。
・「特快」は朝の川崎駅前発水江町行きと夕方の水江町発川崎駅前行きのみ運行。上の路線地図のA〜Fのバス停を通過し、@とG〜Oの各バス停で乗降可能。
・「快速」は朝の水江町発川崎駅前行きと夕方の川崎駅前発水江町行きのみ運行。上の路線地図の@〜Oすべてのバス停で乗降可能。
・@のバス停とAのバス停の間にもバス停はいくつか存在し、これらは一般バス運行便のみ乗降可能。

朝6時すぎのJR川崎駅東口駅前です。

BRTのバス停は川崎駅東口を出て、京急の高架橋を超えたところにあります。
朝6時なんですがすでにたくさんの人がバス停で並んでいました。


車両の外観はこんな感じです。

川崎駅前6時17分発のBRT特快 水江町 行きに乗車します。

車内はたくさんの人で混雑していました。
今回は時間の都合上、途中の臨港警察署前バス停(G)で降りました。
時刻表通りに6時28分に到着しました。

バス停はこんな感じ。
他のバス停もそうでしたが、標柱のみで上屋やベンチなどは設置されていませんでした。

臨港警察署前バス停からは6時37分発 BRT快速 川崎駅前行き に乗車します。
車内の様子です。
水江町行きのバスの車内はたくさんの人が乗っていたので車内の写真は撮れませんでしたが、この便は混雑していなかったのでやっと車内の撮影ができました。

情報案内ディスプレイも設置されています。

6時52分、川崎駅前の1つ手前の銀柳街入口バス停で降りました。
これも時刻表通りの運行でした。
連節バス、バス優先レーン、PTPSを導入して大量輸送や定時性を実現しているところ、行政とバス事業者が共同で事業を行なっているところは新潟市BRTと同じだと思いました。
連接バスを使用するのはラッシュ時間帯のみに限定し、さらに「特快」や「快速」という種別で速達性を向上させているところは良いところだと思いました。
ただ、バス停については川崎駅前バス停以外は上屋がなくBRTという感じはしませんでした。

新潟市BRTも連節バス使用便は全て快速運行をしていますが、運行開始から8年近く経過しており、乗降もスムーズになり安定して定時運行をすることができています。
なのでそろそろ、この川崎BRTのように連節バスを快速運行をするのはラッシュ時間帯のみにし、それ以外の時間帯は各停運行にしても良いのではないかと思いました。
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