群馬県の高崎駅を起点とし、長野県、我らが新潟県の上越妙高駅と糸魚川駅、富山県を経由し石川県の金沢駅までを暫定的に結んでいる北陸新幹線ですが、現在は福井県の敦賀駅までの延伸開業に向けて工事中です。
しかし当初は2022年度末に開業予定だったのが、工事の遅れが原因で1年遅い2023年度末の開業予定となってしまいました。
まぁ、敦賀まで延伸開業したとしても、その先の大阪まで全線開業するのは今のところは2046年の予定だそうですから、北陸経由で鉄道で大阪まで行くとなると23年間も敦賀駅で乗り換えが必要となるというになります。
2046年開業というのはとても気が遠くなりますし、僕自身はオッサンになってますよw
あと、そもそも大阪まで行く新潟県民はあまり多くはないかもしれませんし、大阪まで延伸しないことには新潟県民にとっては全くメリットがないので興味がある人は少ないかもしれません。
しかしながら北陸新幹線は新潟県も通る鉄道路線ということで、8月28日〜30日に青春18きっぷを使って大阪へ遊びに行った際に工事状況が気になったので、その帰り道の電車の車窓から工事中の様子を撮影することにしました。
8月30日。
大阪駅から新快速湖西線経由敦賀行きに乗って敦賀駅まで行きます。
きれいな琵琶湖を眺めながら湖西線を走り、途中の近江今津駅での切り離し作業のための停車中に猛スピードで通過する特急サンダーバードを間近で見送ります。
この特急サンダーバードは大阪から京都・福井・金沢を結ぶ北陸本線の特急列車ですが、北陸本線の米原駅は経由せず、この湖西線を通っています。
福井県へ入り、敦賀駅に近づくと進行方向右側に建設中の高架橋が見えてきます。
敦賀駅でいったん途中下車します。
駅の構内にはこういうのが飾られています。
ここは新潟県から遠く離れておりなおかつ交流が少ないであろう福井県ですが、我らが新潟県の上越妙高と糸魚川もしっかり記載されていますよ。
再び改札内に入り、跨線橋の窓から建設中の新幹線の高架橋を見てみます。
建設状況はこんな感じです。
敦賀駅は新幹線と在来線特急の乗り換え駅になり、新幹線と在来線特急との乗り換えをしやすくするために新幹線のホームの真下に在来線のホームを建設するという計画になっています。
どうやらこの複雑な構造が全体の建設の遅れに繋がっているそうです。
敦賀からは福井行きの普通列車に乗って建設の状況を見て行きます。
高架橋はしばらく北陸本線の付近を通っていましたが、王子保駅〜南條駅間で大きく方向を変えて行きます。
そして、越前市の中心駅である武生駅に到着しました。
敦賀駅の次の新幹線停車駅は越前たけふ駅なんですが、この武生駅の近くには高架橋や駅舎らしきものがありません。
実は越前たけふ駅は武生駅のすぐ近くにはありません。
先ほど高架橋が大きく方向を変えて行きましたが駅はその先にあります。
地図で見てみると、青色のチェックマークで示した位置、つまり武生駅よりも東の方の北陸自動車道の付近に建設されます。
ちなみに、駅舎自体はこのブログを書いている時点ではほとんど完成しているようです。
武生駅を出発してしばらくすると再び新幹線の高架橋が見えてきます。
高架橋を見てみると、電柱は建っているものの架線はまだ張られていないのが分かります。
線路は敷かれているのかどうかは分かりません。
さらに進むと高架橋が間近に迫ってきました。
次の新幹線停車駅である福井駅が近づいてきています。
福井駅で途中下車しました。上の駅舎の写真は中心市街地側の駅舎で2階に在来線ホームがあります。
新幹線のホームはその反対側に作られています。すでに駅舎の外観は完成しているのが確認できます。
中の方はよく見えないので確認できませんでしたが、スペースの都合上、新幹線の駅としては珍しい1面2線の島式ホームになるそうです。
福井駅から再び電車に乗って行きます。
高架橋は北陸本線から一度遠ざかり、しばらくするとまた近づいてきます。
この区間も電柱だけが建っていて、架線はまだ張られていないのが確認できます。
福井駅の次の新幹線停車駅、芦原温泉駅です。
新幹線の駅舎も工事が進められています。
高架橋は先ほどと同じように一旦北陸本線から遠ざかってから、しばらくするとまた近づいてきます。
同じく電柱は建っていますが架線はまだ張られていません。
石川県に入り、次の新幹線停車駅の加賀温泉駅です。
こちらも駅舎の工事が進められています。
芦原温泉駅と加賀温泉駅の間には福井県と石川県の県境があり、この県境には「加賀トンネル」があります。
この加賀トンネルでは地盤の膨張によって複数箇所にひび割れが発生し、その対策工事が必要になった影響で全体の工事にも遅れが出ているとのことです。
加賀温泉駅を出ると、高架橋は北陸本線から遠ざかったり近づいたりしながら、次の小松駅へと近づいて行きます。
こちらも架線が張られていない状態です。
北陸本線も高架橋区間に入り、しばらく進むと小松駅に到着します。
こちらも駅舎はまだ工事中です。
小松駅を出ると、高架橋はまた遠ざかりますが、加賀笠間駅付近からは北陸本線にピッタリ並走して進んでいきます。
金沢市の近くの白山市には白山総合車両所という新幹線の車両センターがあり、現在はこの車両センターまで新幹線の車両が走行できるようになっています。
よってその車両センター付近からは開業済みの区間ということになります。
金沢駅に到着しました。
全線を通して高架橋はほとんど完成、電柱は建っているけど架線は張られていないことが分かり、駅舎については福井駅と越前たけふ駅についてはほとんど完成、それ以外の駅はまだ建設中であることが分かりました。
建設が遅れているのは敦賀駅と加賀トンネルで、敦賀駅が複雑な構造であること、加賀トンネルでは複数箇所に起きたひび割れの対策工事が必要になったことが、全体の工事に影響を及ぼしているようです。
開業が遅れてしまうのは残念ですが、しかしながら工事が中途半端になって安全な運行ができなくなってしまうのはとても良くないことです。
時間をかけて安全に運行できる新幹線を作ってもらいたいと思います。