
2021年4月1日から兵庫県神戸市で連節バス「Port Loop(ポートループ)」が運行開始しました。
これは神戸市のベイエリアやショッピングエリア、観光地などを循環する連節バスで、観光地を巡るのにとても便利です。
4月8日にこの連節バスに乗ってきたので、車両の外観や車内の様子、設備、バス停、車窓、バス停周辺の観光などについて書いていきます。
<概要・特徴>



・運行は神姫バス株式会社が担当する。
・車両は日野自動車の日野ブルーリボンハイブリッド連節バス2台(7月以降は4台になる予定)。
・車両やバス停のデザインは新潟市BRTと同じGK設計が手がける。
・平日19便、土休日21便の概ね30分間隔で運行(7月からは20分間隔で運行する予定)。
・乗車は中扉と後扉、降車は前扉。
・運賃は後払い。
・料金はどの区間でも大人210円(500円の1日乗車券もある)。
・精算方法は現金のほか、PiTaPaやSuicaなどの交通系ICも使える。
<三宮駅前→ポートタワー前>

神戸市の中心市街地「三宮」がこの連節バスの起点になっています。
三宮はJR西日本、阪神電鉄、阪急、神戸市営地下鉄、ポートライナーなどの各鉄道路線も集まる公共交通のターミナルにもなっています。

バス停はポートライナーの三宮駅や阪神電鉄の神戸三宮駅側にある阪急百貨店付近にあります。
屋根やベンチなどはありませんが、標柱は特徴的なデザインになっており、下の方には時刻表や路線図などが表示されるディスプレイが設置されています。

平日最初の8時52分発の便がやって来ました。
まずはこれに乗ります。


車内はこんな感じ。
ディスプレイや路線地図もあります。
やっぱりこういう路線地図があると今どの辺りにいるのかが分かりやすくて良いですね。
無料のWi-Fiもあります。




駅前から出ているメインストリートを通り、KIITO前バス停を過ぎると、港沿いを走行します。
新港町バス停を過ぎると、「旧居留地」と言う開港5港の港町らしい建物が多数立ち並ぶエリアを通ります。
しばらく進むと左へ曲がり、「ポートタワー」や「メリケンパーク」などがあるエリアへ入ります。

まずはこのポートタワー前バス停で降ります。


バス停の標柱はこんな感じで、路線地図や時刻表などが掲載されています。


上層階が展望室になっている赤色のタワーがポートタワーで、このほかにも旅客船やクルーズ船が止まる波止場やホテルもあります。
新潟市でいう万代島のようなところだと思えば良いでしょう。

次の便が到着するまで30分以上あるので、ポートタワーの展望室に行くことにしました。
料金は大人700円です。




この展望室からは神戸市の中心市街地やベイエリアの圧巻の景色を眺めることができます。
<ポートタワー前→ハーバーランド>




ポートタワー前バス停から9時44分発の便に乗ってひとつ隣のハーバーランドバス停で降ります。


バス停はこんな感じ。
三宮駅前バス停と同じディスプレイが付いています。






「ハーバーランド」はショッピング、グルメ、映画館、アミューズメントスペースなどの大型複合施設が集まるエリアで、「煉瓦倉庫」や「はね橋」などの観光施設もあります。
新潟市でいう万代シテイのようなところだと思えば良いでしょう。
次の便まで30分ほどあったのでこの辺りを歩き回っておきました。
<ハーバーランド→三宮駅前>




ハーバーランドバス停から10時19分発の便に乗ります。
JR神戸駅の付近を通ると、そこからはこれまでとは逆の方向へと戻ります。
再びポートタワー前バス停、新港町バス停を通ったあと、


ポートオアシス前バス停を通ります。
最初に通ったKIITO前バス停付近と同じ道路を走るんですが、三宮駅方面の場合は違うバス停を通ります。
あとで気づいたんですが、ポートオアシス前バス停を過ぎてから通るこの道路(写真右)は国道174号で、日本で一番距離の短い国道だそうです。
左側には「神戸税関」が見えます。


税関前交差点からは最初とは別のルートを通って終点の三宮駅を目指します。
10時48分に三宮駅前に到着しました。
神戸市は数回来たことはあるものの、まだまだ土地勘がなく、よく分からないところも多かったんですが、この連節バスに乗ったことでさらに神戸市のことがよく分かったような気がしました。
地図上に路線図が描かれる路線地図も理解を深める手助けになったと思います。
既存の鉄道路線よりも観光地にもっと近いところを通り、観光地どうしを結ぶので効率よく観光地巡りができると思います。
それから、神戸市は開港5港の港町で、開港5港の港町らしい建築物や観光施設、中華街、元町商店街があり、新幹線の駅は別の場所にあるなど、横浜市によく似たところが多い街だなと思っていましたが、この連節バスもベイエリアや観光地を循環し、日野自動車製の車両であることなど、横浜市の連節バス「ベイサイドブルー」に似てるところがあると思いました。